このエントリは、
「マジック総合ルール」和訳 20180427.1 版
「マジック:ザ・ギャザリング イベント規定」20180427更新分
を参照して書かれています。
何処向けに書かれているか、と言うと、マジック・ザ・ギャザリングのルールやポリシーに興味があって、それらの文書を読む事が苦にならない方向けです。
レベルジャッジを目指している方や、トレーディングカードゲーム方面のルールマニヤな方がマジック・ザ・ギャザリングのルールやポリシーをもっと身近に感じてもらえたらなあ、と思い書きました。
のでまぁ、Miyu自身のルール理解を助ける為の、実生活に根差したルール小話的にお考え下さい。
さて、「マジック:ザ・ギャザリング イベント規定」の「4.1 プレイヤーの意思疎通」の所に新しく出て来た情況情報。
何故状況じゃなくて情況なんだろう、と言うのは置いておいて、何だか面倒なのが出て来たなあ、と思う向きもあるかとは思います。
取り敢えず、今回のルール・ポリシー更新の際に話題になったのは、ルール適用度:競技以上の大会に於けるカードの置き方の厳密化ですが、情況情報って奴には他にも色々とあったりします。
「マジック:ザ・ギャザリング イベント規定」を引きますと、
情況情報には以下のものがある。
ライフの総量
プレイヤーが持っているカウンター
統治者や都市の祝福など、終了期限が明確に定まっていない、プレイヤーに適用される継続的効果
とあります。
で、ちょっと疑問に思ったんですよね。
じゃあ、紋章ってどうなんの? と。
そもそも、紋章って何なんざましょ。
統治者や都市の祝福など、終了期限が明確に定まっていない、プレイヤーに適用される継続的効果の一種なのかなぁ? そんな風に思っていた日もありましたが、その答えは、「マジック総合ルール」にありました。
113.1. 効果によって、紋章が統率 領域に置かれることがある。紋章とは、1つまたはそれ以上の能力を持つオブジェクトを表すマーカーであり、それ以外の特性は持たない。
あ・・・紋章ってオブジェクト・・・え、マーカーってあんまり使わない言葉だけど、何だっけ?
と言う訳で、マーカーで「マジック総合ルール」を検索してみると・・・
110.5. 効果によってトークンが戦場に出ることがある。トークンとは、カードによって表現されていないパーマネントを表現するために用いるマーカーのことである。
121.1. カウンターとは、オブジェクトやプレイヤーの上に置かれるマーカーであり、その特性を修整したり、能力と相互作用したりするものである。カウンターはオブジェクトではなく、特性を持たない。トークンはカウンターではなく、カウンターはトークンではない。同名のカウンターには互換性がある。
何となくイメージは掴めた。
まとめると、トークンがパーマネントなんだから、紋章はまあオブジェクトなんだろうなぁ、ってなったのでありました。
さて、紋章の事を学んだので、それを「4.1 プレイヤーの意思疎通」に当てはめて考えてみる事にしましょう。
えーっと、共有情報は・・・
共有情報には以下のものがある。
現在のゲームの行動や、現在のゲームの局面に影響を及ぼしている過去のゲームの行動
見えているオブジェクトの名前
カウンターの種類と数のうち、情況情報として指定されていないもの
オブジェクトやプレイヤーの状態(タップしているかどうか、他のパーマネントについているかどうか、など)、どの領域にあるか
現在のマッチのゲーム・ポイント
各プレイヤーのマナ・プールの内容
現在のステップ、フェイズ、またどちらのプレイヤーがアクティブ・プレイヤーであるか
類推情報は・・・
類推情報には以下のものがある。
ある領域に存在するある種のオブジェクトの数のうち、共有情報として指定されていないもの
公開領域に存在するオブジェクトの特性のうち、共有情報や情況情報として指定されていないもの
ゲーム・ルールやイベント規定、オラクルその他の現在のイベントに適用される公式情報。カードはオラクルの文章が印刷されているものとして扱う。
と見て行くと、中々興味深く面倒臭い事態が見えて来るのです。
「見えているオブジェクトの名前」は共有情報だから、紋章は共有情報なのかなあ、と思うじゃないですか?
でも、紋章って名前無いんですよ。
だって、紋章とは、1つまたはそれ以上の能力を持つオブジェクトを表すマーカーであり、それ以外の特性は持たないのですから。
なので、「ギデオンの紋章」とか「リリアナの紋章」とかってのは名前じゃないんですね。
オブジェクトやプレイヤーの状態(タップしているかどうか、他のパーマネントについているかどうか、など)、どの領域にあるかは共有情報なので、紋章が統率領域にある事は共有情報なんですね。
ただし、公開領域に存在するオブジェクトの特性のうち、共有情報や情況情報として指定されていないものは類推情報な訳です。
ので、その紋章がどんな能力を持っているかは類推情報なのですね。
でまた、現在のゲームの行動や、現在のゲームの局面に影響を及ぼしている過去のゲームの行動は共有情報なので、どの能力によって紋章が作られたかは共有情報な訳です。
まあ、大体の場合「これってギデオンの紋章だよね。」って言った場合、「これってギデオンによって作られた紋章だよね。」と同義なんじゃないかなぁ、って気はしますけどね。
つまりまあ、競技以上ルール適用度では、細かい事を言うと色々あるけど、
統率領域に紋章がある事は共有情報。
どの能力よって紋章が作られたかは共有情報。
紋章がどんな能力を持っているかは類推情報。
となる訳で、厳密にやると「今紋章ある?」とか「これ何の紋章?」とかは共有情報ですが、「この紋章何出来るの?」に関しては「自力で導き出してね。」ってなる訳ですね。
あ、ちなみに「マジック:ザ・ギャザリング イベント規定」には、
ルール適用度が一般のイベントにおいては、類推情報は共有情報として扱う。
ともあるので、ルール適用度が一般のイベントでは、ごちゃごちゃ言うのはクールじゃないのでありますのよ。
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