個人名として有名なデザイナーは中村聡氏だったり中井まれかつ氏だったり割とマルチな人が多くて困る訳なのですよ。
例えば、ドラクエって堀井雄二氏だけで作ってる訳じゃないじゃないですか。同じ様にTCGを作る仕事にも色々な工程がある事をもっと知って貰いたい訳なのです。
そんな訳でちょっと製造工程の話なんかをしてみようかと。
ちなみに、ここでの製造工程は発売元と製造元が分かれる場合の製造元での話です。本来は発売元との会議等もっと複雑な工程が加わる事になるでしょう、その辺ご了承を。
さてはてまず、TCGには「立ち上げ」と「メンテナンス」と言う作業があります。この辺はネトゲなんかにも似てるのですが、「立ち上げ」で上手く行っても「メンテナンス」で失敗するとコケたりする訳です。
で、まず「立ち上げ」の方の説明なんですが、ここでまず必要になるのがゲームデザイナーです。前述の中村聡氏や中井まれかつ氏の他に名前が出ている人としてはMtGのRichard Garfield氏や家庭教師ヒットマンREBORN CCGの製作者の廣木克哉氏なんかも挙げられますかね。ゲームデザイナーはゲームのシステムを作ります。
ゲームのシステムが決まったら、とりあえずのカードを作らなければなりません。ここで出て来るのがカードデザイナーです。カードデザイナーとしてはMtGのMark Rosewater辺りが有名ですかね。カードデザイナーがカードの能力や強さなどのデザインを行います。
そしてそのシステムやカードを研磨し、バランスを取るのがデベロッパーの仕事です。テストプレイヤーなんて呼ばれる事もありますが、正直ここは一番重要な工程です。
デベロッパーはバランスが悪いであるとか分かり辛いであるとか言ったルールやカードを洗い出し、ゲームデザイナーやカードデザイナーに戻します。それを元にゲームデザイナーやカードデザイナーはまたデベロッパーにシステムやカードを出し、時間が許す限り研磨をします。
他にもルールの不備を調整するルールマネージャーや文章書きや編集を行うエディター、海外物ならば翻訳、物理的なカードのデザインを行うデザイナーなんて仕事もあります。後は、そのTCGが版権物で無ければワールドクリエイターと言う仕事もあるでしょう。
これらの人達の手を経てTCGが世に出た後は「メンテナンス」の作業になります。これは次弾以降のカードを作ったりする辺りな訳ですが、これに関してはカードデザイナーとデベロッパーが延々やりとりすると言う仕事になるでしょう。
ちなみに「メンテナンス」に関しては他に禁止・制限カードの策定と言うのもあります。本来ならばそんな物は出ないに越した事は無いのですが、仕方無い場合にはバランス取りの為に発行しなければなりません。
駆け足になりましたが、以上が簡単なTCG製作工程になります。では、そんなTCG製作工程に潜り込むにはどうしたら良いのでしょうか。
まず、ジャッジ制度やプロプレイヤー制度・ライター制度なんかがあるTCGの場合はその実力を見込まれて仕事をしないかと言うオファーがある場合もあります。
トッププレイヤーだった人が今ではカード作ってるなんてのは、WotCなんかではよくあるパターンです。後は雑誌投稿者やらカバレッジライターやらだったのが気が付いたら中の人なんて話も聞きますね。
そう言うのが何も無い人はとりあえず、何処かの会社のテストプレイヤー等のバイト辺りから入るのがてっとり早いのではないかと思います。テストプレイヤーやティーチング要員上がりの社員と言うのも結構この業界には多いですよ。
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