日曜日, 5月 13, 2018

「フロアルール読み比べ」第2回:罰則・ペナルティとは何ぞや

何となく始めた短期連載企画「フロアルール読み比べ」。
第1回はこちらからどうぞ。


第2回の今回は罰則・ペナルティとは何ぞや、と言う事を各フロアルールから紐解いて行きましょう。ここでは、罰則・ペナルティの定義があり、Web上に存在している4つのフロアルールにご登場願います。

では、それぞれの文書から罰則・ペナルティとは何ぞや、と言う辺りを見てみましょう。



これらは意図的な不正行為が行われることを絶対に許さない 公正な大会運営のため用いられます。それと同時にプレイヤーに対しての教育的意味合いを持っています。ジャッジは意図的な不正行為をしたわけではないプレイヤーに対して罰則を適用する際には、今後の態度や振る舞い、ゲームの進行に注意を促さなければなりません。 
(ディメンション・ゼロ プロジェクト レヴォリューション 汎用フロアルール)



ペナルティの目的は、そのプレイヤーが同種の誤りを将来犯さないようにすることである。そのためには、どの行動がルールやポリシーに抵触しているのかを説明し、教育のために必要なだけのペナルティ を与える必要がある。また、ペナルティは、そのイベントに参加しているその他のプレイヤーに対する抑止力や教育として、そしてプレイヤーの行為を追跡するためにも用いられることがある。
(デュエル・マスターズ 競技イベント運営ルール)



罰則の適用は、意図的な不正行為に対して厳重に対処することにより、大会の公正性を守るために行われます。それと同時に、意図せずミスをしてしまった  ファイターに対して、ルールを啓蒙して再発を防止するために行われます。また、罰則はファイター以外の関係者(観戦者・ジャッジ・主催者・運営スタッフ・プレス  など、大会に関わる者)に対しても適用されます。
(ブシロードTCG応用フロアルール)



懲罰の目的は、そのプレイヤーが同種の誤りを将来犯さないようにすることである。そのためには、どの行動がルールやポリシーに抵触しているのかを説明し、教育のために必要なだけの懲罰を与える必要がある。また、懲罰は、そのイベントに参加しているその他のプレイヤーに対する抑止力や教育として、そしてプレイヤーの行為を追跡するためにも用いられることがある。
(マジック違反処置指針)



ここでも、国産TCGとアメリカンTCGでの若干の違いが出て来ました。

国産TCGでは、

意図的な不正行為が行われることを絶対に許さない
教育的意味合い

意図的な不正行為に対して厳重に対処する
ルールを啓蒙


と言う感じになっていますが、

WotC組のTCGでは、

同種の誤りを将来犯さないようにすること
その他のプレイヤーに対する抑止力や教育


となっています。

教育・啓蒙に関しては、ほぼほぼ同じなのですが、意図的な不正行為への対処と他のプレイヤーに対する抑止力では、かなり違いますね。

意図的な不正行為に対して厳しい罰則を与える事に関しては、どのTCGでも行われる事だとは思うのですが、それによって当該プレイヤーを追放する事を目的とするか、他のプレイヤーに「こう言う事をしちゃ駄目なんだよ。」と教導するのが目的とするか、中々面白く考えさせられる違いですね。

まあ、日本TCG界は村八分的な文化があって、厳しい罰則を与えられた人はコミュニティからも追放される感が強いですからね。対して、アメリカンTCG界では出場停止処分を受けても期間が終わってから更生してプレイを始めるケースもありますし、そう言う意味では文化の差なのでしょうか・・・?

さて、そんな感じで今回は罰則・ペナルティとは何ぞや、と言う話をしましたが、次回はもう少し突っ込んでみて、実際に与えられる罰則・ペナルティから例を挙げて読み比べをしてみよう、とか思っています。待て次号!!



今回参考にしたルール・ポリシーは以下です。

ディメンション・ゼロ プロジェクト レヴォリューション 汎用フロアルールVer1.12最終改訂日:2010年11月25日

デュエル・マスターズ 競技イベント運営ルール(最終更新日2018/01/30)

ブシロードTCG応用フロアルールVer.1.11(最終更新日:2018年4月23日)

マジック違反処置指針2018年4月27日発効

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