まあ、%たいとる%通りです。
今回引用する総合ルールは、「Z/X 総合ルールVer.1.28(最終更新日2016/1/28)」からです。
で、
「統べて識る者ギルガメシュ」と言うカードがあります。最新版テキストは以下の通り。
降臨条件:赤のゼクス2枚(スクエアにあるあなたの赤のリブートのゼクスをコストの合計が7以上になるように
2枚破壊する。)
[自]【有効】スクエア【誘発】このカードがデュナミスから登場する。
【効果】スクエアにある相手のゼクスを1枚選び、3000ダメージを与えてよい。
[常]【有効】スクエア
【効果】カードがトラッシュに置かれる際、トラッシュに置くかわりにゲームから除外する。
ただ、
この最新版テキストに総合ルールがおっついていないっぽいので、今回は、旧テンプレートのテキストで話をしましょう。
ゼクス エクストラ
7/赤/ディンギル ギルガメシュ/10500
降臨条件:赤のゼクス2枚
[自]このカードがデュナミスから登場した時、スクエアにある相手のゼクスを1枚選び、
3000ダメージを与えてよい。
[常]カードがトラッシュに置かれる際、トラッシュに置くかわりにゲームから除外する。
さて、その質問者の質問はこうでした。
何故、「統べて識る者ギルガメシュ」がスクエアに置かれている時に、コストを支払った「孤影の幽囚ソリトゥス」の起動能力による効果は解決されるのに、「吹き抜ける『高潔』スド」の自動能力による効果は解決されないのか?
Q:「P15-038 統べて識る者ギルガメシュ」がスクエアにある時、自分の「C10-003 孤影の幽囚ソリトゥス」の[起]能力をトラッシュが4枚以上ある状態でプレイしました。「P15-038 統べて識る者ギルガメシュ」の[常]能力でチャージからトラッシュに置かれるカードはゲームから除外されてしまいますが、コスト5以下のゼクスは登場できますか。
A:はい、登場します。[起]能力はプレイするために必要なコストを支払った際、支払ったコストが本来置かれる場所とは異なる場所に置かれた場合でも、コストを支払ったとみなされ効果を解決します。
Q:「P15-038 統べて識る者ギルガメシュ」がスクエアにある時、自分の「F22-015 吹き抜ける『高潔』スド」の[自]能力をプレイしました。「P15-038 統べて識る者ギルガメシュ」の[常]能力でチャージからトラッシュに置かれるカードはゲームから除外されてしまいますが、「F22-015 吹き抜ける『高潔』スド」の[自]能力でゼクスのパワーを-4000できますか。
A:いいえ、できません。チャージからトラッシュにカードが置かれていないため、ゼクスのパワーを-4000することはできません。
今回主役のカードは以下の2枚。
「孤影の幽囚ソリトゥス」
[起]<スリープ チャージにあるカードを2枚トラッシュに置く。>
あなたのトラッシュにカードが4枚以上あるならば、「孤影の幽囚ソリトゥス」以外のあなたのトラッシュにある
コスト5以下のゼクスを1枚選び、リブートでゼクスのない◎のスクエアに登場させる。
この能力はあなたのターンにしかプレイできない。
「吹き抜ける『高潔』スド」
降臨条件:白のゼクス2枚
[自]【有効】スクエア【誘発】このカードがデュナミスから登場する。
【効果】あなたのチャージにあるカードを1枚選び、トラッシュに置いてよい。置いたならば、
ターン終了時まで、現在ノーマルスクエアにあるすべての相手のゼクスのパワーを-4000する。
カードテキスト、FAQ引用元:Z/X -ゼクス- Wiki*
実は自分にとって起動能力と自動能力の差ってのは当たり前の事で、そう言う疑問が出る事自体が目から鱗だったのですよ。いや、これ馬鹿にしているのではなく、そう言う視点も大事だなあ、と思った訳です。
では、ちょっと解説していきましょう。
総合ルールによると、
801.2a起動能力とは、プレイヤーが優先権(701)を有している時点で、能動的にコストを支払うことでプレイされる能力です。起動能力であることは、テキストの「起」のアイコンで示されます。
801.2b自動能力とは、特定の事象の発生を条件として、優先権前処理(702)に強制的にプレイされる能力です。自動能力であることは、テキストの「自」のアイコンで示されます。
801.2c常在能力とは、常にその内容を発生し続けている能力です。常在能力であることは、テキストの「常」のアイコンで示されます。常在能力はプレイされることはなく、常に継続効果(802.2b)や置換効果(802.2c)を発生します。
となっています。
さて、それを踏まえて、
「吹き抜ける『高潔』スド」の自動能力と言う物は、「吹き抜ける『高潔』スド」がデュナミスから登場した時(と言う特定の事象を条件として)誘発します。
808.1a.いずれかのカードの自動能力に指定された事象が発生した場合、その自動能力は誘発状態になります。
この時点ではまだ解決に入っていない事に注意です。
808.2.優先権前処理(702)の段階で誘発状態の自動能力が存在している場合、その自動能力の支配者(302.1c)は、その自動能力を804.2に従ってプレイします。これは強制であり、特に指定がないかぎり、プレイしないことを選択できません。その自動能力のプレイ後、その自動能力の誘発状態が1回取り消されます。
優先権前処理(今回はちょっと省略しますが、そう言うのがあると思いねぇ)の時点で自動能力が解決されるのですが、そう、自動能力のプレイは原則として強制なのです。強制って事はコストの支払いが出来ても出来なくてもプレイされる訳で・・・だったら、いっそコストとか無くても良くね? と考えた方が幸せになれるかもしれません。と言うか、ここは質問者がちょっと混乱していた部分であったのですが、原則として自動能力にはコストの支払いはありません。自動能力と言うのは、勝手に発生して勝手に解決を待って、勝手に解決される物なのです。
それを踏まえて、「吹き抜ける『高潔』スド」の自動能力が発生する効果を見てみましょう。
ちなみに、効果とは、総合ルール上には、
802.1.効果とは、能力により示されたコストを除く指示自身です。
とあります。
質問者は、「あなたのチャージにあるカードを1枚選び、トラッシュに置いてよい。」をコストだと誤読していたのですが、前述の通りここは効果の中にあります。単に「置いたならば、ターン終了時まで、現在ノーマルスクエアにあるすべての相手のゼクスのパワーを-4000する。」と言うだけです。
そう、「吹き抜ける『高潔』スド」の自動能力には「置いたならば」と言う一言が入っているのですね。ここ重要。
それを踏まえて、「統べて識る者ギルガメシュ」のテキストの一部を引用します。
[常]カードがトラッシュに置かれる際、トラッシュに置くかわりにゲームから除外する。
これ、常在能力です。誤記じゃないですよ? 「~時」で示される自動能力と「~際」で示される常在能力はかなり違います。で、この効果の中にある一番重要な言葉、それは「かわりに」です。
813.1.ある事象の発生に対する置換効果が存在する場合、その事象は発生せず、その置換効果を発生している能力の「かわりに」以降で示される事象が発生します。
そう、「統べて識る者ギルガメシュ」の能力は置換効果なのですね。置換効果と言うのは、置換前の出来事をまーったく無かった事にして、置換後のイベントを行うと言う効果です。ので、「統べて識る者ギルガメシュ」がスクエアにいる時の「吹き抜ける『高潔』スド」の自動能力は、
あなたのチャージにあるカードを1枚選び、トラッシュに置いてよい。(のだけど、「統べて識る者ギルガメシュ」の置換効果によってカードがトラッシュに置かれる際、トラッシュに置くかわりにゲームから除外するよ!!)
置いたならば、(あれ、って事は置換効果によってトラッシュに置かれる筈だったカード、トラッシュに踏み入る事無く除外されてるよね!?)
ターン終了時まで、現在ノーマルスクエアにあるすべての相手のゼクスのパワーを-4000する。(あー、残念だけど「置いたならば」の条件を満たさないねー)
と言う心の声と共に読む感じに読み替えられる訳です。
起動能力に関しては上記のFAQにある通りなので、省略しますが、まあ支払う意志を見せたら許してやろう、って事で。
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